神奈川工科大学 学長小宮 一三

1971年早稲田大学大学院修士課程修了(電気工学専攻)。
同年4月電電公社(現 NTT)通信研究所入所。
ファクシミリ、画像処理の研究実用化に携わる。
1993年10月神奈川工科大学電気工学科(現 電気電子情報工学科)教授。2005年4月同大学副学長・情報学部長・情報ネットワーク工学科(現 情報ネットワーク・コミュニケーション学科)教授。
2009年4月から現職。工学博士。

「学生本位主義」の下、
先進技術で社会に貢献する人材を育成

次世代の技術者・研究者を育て県下トップランナーをめざす

本学は、科学技術立国に貢献する人材育成を目指して開学しました。そして今、AIやロボット、IOT、健康医療、自動運転といった、次代をリードする先進技術で社会にインパクトを与え、イノベーションを興せる人材、培った技術で社会に貢献できる人材を育てることを目指し、教育・研究体制の整備を図っています。10年後には神奈川県下のトップランナーとなることが目標です。

教育面では、「学生本位主義」の理念の下、「何を学んだか」を主眼とする新教育体系を設計。あらゆる分野で活躍するための基礎となる全学共通の基盤教育プログラム、プロジェクト教育を発展させ、実験や実習を主体としたPBL(課題解決型学習)により、創造力や問題解決能力を高めるユニットプログラムを採り入れています。さらに、勉学意欲の高い学生を対象に、次世代を担う技術者・研究者となるためのより専門性の高い教育を行うオナーズ(特別教育)プログラム「スーパーサイエンス特別専攻」を設けています。この専攻には機械工学、電気電子工学、ロボットクリエータ、次世代自動車開発、医生命科学、ITスペシャリストという先進技術に特化した6専攻が置かれています。

研究面では、社会や地域に貢献すべく、社会的課題の解決に向けた本学独自の取り組みが複数進行しています。このうち、文部科学省の私立大学ブランディング事業に採択された「先進高齢者支援システムの開発」は、工学系、情報系、医療・生命系、看護系が一体となって、高齢者の「健康」「安心」「生きがい」を包括的・多面的に支援するシステムの開発を目指すもので、地域実験には学生も参加しています。

本学は「社会貢献」を教育・研究と並ぶ柱としており、本年4月には地域への貢献を具現化する「地域連携・貢献センター」を設置しました。地域の小中高生に向けた理科教室や科学教室を開くなど、教職員の地域連携活動を支援。特に、防災面では地元の厚木市と地域防災研究を推し進めています。

IT先進大学をコンセプトにソフト・ハード両面の充実を図る

IT先進大学をコンセプトとする本学では近年、特にAI研究に力を注いでいます。具体的には、AIの全学リテラシー教育を今年度よりスタート。同時にAIのエキスパート育成に向けた専門教育も試行し、来年度から本格的に導入する予定です。

毎日新聞社 中根正義神奈川工科大学 小宮一三
神奈川工科大学 小宮一三毎日新聞社 中根正義

研究面でも、今年4月から先進AI研究所が本格的に稼働しています。AIが社会にどのような影響をもたらし、どんな分野に応用できるかを、外部の研究者や企業関係者も交えて意欲的に研究しています。

また、2014年に開設された先進技術研究所では、既に二期にわたって次代を先取りする先端的な研究に取り組み、高い成果を挙げています。今年度からは「KAITモビリティリサーチキャンパスの構築」「健康寿命を延伸する共生型ロボットAIの研究開発」「屋内自立行動ロボットの開発」という3つのプロジェクトが始まりました。「KAITモビリティリサーチキャンパスの構築」は、自ら考えて行動するロボットや自動運転車などのモビリティが学内を自由に動き回り、生活や学びを豊かにするという夢のある、未来志向の研究を志向しています。

ハード面でも、学生のものづくりに対する夢や希望を叶え、ものづくりへの意欲や創造力を醸成することを目的とした「KAIT工房」を設け、専門スタッフの適切な助言・指導の下、学生の自主的な創作活動をサポートしています。このKAIT工房をさらに発展させた「KAIT広場」もまもなく竣工する予定で、学生たちの自由な発想を具現化する場がさらに拡大することになります。

さらに、本学は「SDGs(持続可能な開発目標)に貢献する工科系大学」を標榜しており、早くから環境・エネルギー問題に関する研究を行ってきました。この取り組みが評価され、神奈川県のSDGsパートナーに認証され、組織的にSDGsの推進を行ってきています。

今年はコロナ禍で多くの大学がオンライン授業を余儀なくされたわけですが、そのなかで、教育の質向上が以前にも増して望まれるようになっています。オンライン授業には質問がしやすい、教材がいつでも読むことができるといったメリットもあり、今後はこうしたメリットを対面授業にも活用するなど、質向上に向けた取り組みを推し進めていかなければなりません。本学もオンライン授業と対面授業を上手く組み合わせて、トータルでこれまで以上に質の高い授業を提供できるよう環境整備を進めていきたいと思っています。

神奈川工科大学 学長 小宮 一三

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